玲紫の大きな独り言

ただいたずらに過ぎていく毎日を意味のあるものにしたい(願望)ためのブログ。暇があればYouTube&漫画&ゲームなインドア独女。

コンビニで購入したものが袋に入っていなかったときの話

よく行く近所のコンビニで、週末の晩酌用のお惣菜やらお菓子やらを購入したときの話だ。

50円引きクーポンがあったので、普段なら滅多に買わないプレミアムなお惣菜をいくつかカゴに入れ、レジにて会計をした。

その日は、最近顔を見かけるようになった新人さんが担当してくれた。

そのお店ではいつも2,000円前後の買い物をするので、Myバッグは持参せず、レジ袋を買って袋詰めまでしてもらうスタンスでやらせてもらっている。

Myバッグ持参だと、自分で袋詰めしないといけないのが面倒臭いよね。
袋詰めの間、手持ち無沙汰な店員さんやら後続のレジ待ち客に注目される(被害妄想)のも苦手だ。

それはさておき、その日もいつも通りスマホ決済でささっと会計を済ませ、レシートを受け取り、品物を詰めてもらったレジ袋をもらい、帰宅した。

帰宅してすぐ、冷凍モノもあったのでいそいそと、冷蔵庫・冷凍庫に購入品たちをしまった。

忘れる前にそのときのレシートをPasha(レシートの写真を送信したらポイントがもらえるアプリ)ってしまおうと、何気なくレシートの内容を見直したとき、違和感を覚えた。


あれ? そういえば、さっき冷蔵庫に買ってきたものをしまったとき、普段は高くてあまり手を出さないけどクーポンがあったので奮発購入してみたプレミアムなアレ……あったかな?


冷蔵庫を覗いてみたが、なかった。

間違えて冷凍庫に入れてしまったかな?と、冷凍庫も覗いてみたが、なかった。

袋から出し忘れたかな?と思って、袋の方も確認してみたが、やはりなかった。

うーん、これは、袋詰めする際に、漏れてしまったかな?

カゴいっぱいに品物を入れてレジに行くと、たまにおにぎりなどが袋に隠れて忘れ去られているのを、自ら袋に投入する経験もあったので、今回もそのパターンかもしれないと思った。


袋詰めしてもらう際、店員さんの手際に感心して割りといつも袋詰めするところを鑑賞しているのだが、この日はなぜか袋詰めシーンの記憶がない。

この日に限って見逃していたのだ。

レジ袋の破損もないし、帰宅途中で落っことしてきた可能性は少ないだろう。

さて、どうするか。

まだ帰宅する前なら、引き返して直接店まで訪ねて行くところではあるが、すでに帰宅して一部服も脱いでしまったので、再度出掛けるのは少々面倒くさい。

電話の一本でもしてレジにプレミアムなアレが残っているか尋ねればよい話ではあるが……。

私は基本面倒くさがりなので、おそらく今回これが200円以下のものであれば、そういうこともたまにはあるよね~と、そのまま流していただろう。

しかし今回は、普段はあまり購入しない単価高めの商品だった(クーポンがあったから手を出してみた)だけに、少々悩んだ。

お店側は来店客の連絡先など当然知らない。
袋詰め漏れが起こったことを把握していても、連絡する手段などないので、アクションは客側から起こすしかない。

ということで、一念発起してレシート記載の店舗番号へ電話を掛けた。
(気まぐれでレシートをもらわないことがあるので、このときはレシートをちゃんともらっておいて良かった)

「先程そちらで(プレミアムなアレ)を購入したのですが……」と伝えたところで、電話口の店員さんも把握していたようで、「〇〇と一緒にご購入されたお客様ですね」と確認を取った上、やはり袋詰めの際に漏れていたことを説明いただき、それはもう丁寧に謝罪をされた。

電話口の方は社員さんなのかバイトリーダーさんなのかはよく判らないが(確実に私より若い)、お手本のような丁寧な言葉遣いで感心してしまった。

袋詰め漏れの商品に関しては、私的には後日都合の良いときに引き取りに行くのでも良かったのだが(基本土日は引きこもりなので)、こちらの都合が良ければ今から届けにやって来てくれると言うのだ。

まあ、いつも来店する客だし、冷凍食品やアイスも購入するので、ご近所さんだと当たりをつけていたのだろう。

誘導されるままに「じゃあご足労ですがお願いします」と住所を伝えて電話を切った。

その後、ふと思った。


――あ、これ、誰がやって来るんだろう?


電話口の店員さんは多分あの人だろうな、という顔は浮かぶ。
いつも笑顔で丁寧な接客をしてくれる穏やかそうなイケメンだ。

いつもお店で顔を合わす店員さんが自宅までやって来るの?

もちろん店員さんが業務上知った顧客の住所を悪いように使うなどとは思っていないが、一応女性の一人暮らしの危機管理上、ちょっと早まってしまったかなと、電話を切るや否や少し後悔した。

顔見知りの店員さんに自宅を知られて、こんなところに住んでるのかよとか思われたらちょっとヤだな、とか、今後ちょっとお店に行きにくくなるな……とも思ったのだ。





そして、待つこと10分ちょい、スーツ姿の男性がやって来た。

てっきりコンビニお馴染みの制服を想像していたので、正直驚きもしたし面白くもあった。笑

え?わざわざ着替えて来はったの?

そりゃそうか、謝罪しにやって来ているのだし、コンビニの制服じゃ目立ってしゃーない。

忘れた商品を届けにやって来てくれたのは、滅多にお目にかかれないレアキャラ・店長さんだった。

少し胸を撫で下ろした。

きっと店長さんは私の顔など知らないだろう。
お店に行っても顔を合わせる頻度は少ないと思われるので、今後も遠慮なくお店に行ける、と。

これぞ管理職の役割かと思った。

顧客と親密に接するのは店員さん。
何かあったとき、引き継いで責任を持って対応するのが管理職。


私はコンビニ業界の中のことはよく知らないが、管理職も普段から店頭に立ったほうが良いのか、店内の管理に徹底すべきなのか、意見が分かれるところだろう。
(昔、友人がコンビニでバイトしていた頃、「店長仕事しろ」とよく愚痴っていた)

職場近くのコンビニでは、店長さんもほぼ毎日店内にいて、ほかの店員さんと同じようにレジを打っている。

もしこのお店で同じような状況になったとき、その店長さんが自宅までやって来るのか……と思うと、少し嫌だ。

人柄云々の話ではなく、普段外でしか顔を合わせない所謂外面だけの関係の人に、プライベート空間を知られるということが。

そうなったら私はもうそのコンビニには行けない。

私はもうこの近辺には生息していませんよー、なのですっかり忘れてしまってねー、と祈るしかない。

もちろん、向こうさん的はこんなことはよくある事例のひとつで、なんとも思っていないのだろうが。

理由は、なんとなく恥ずかしいから、としか言えない。

この些細な機微はうまく文字に起こせそうにない。



しかし、これが嫌だからと、逆に自らお店まで赴く方を想像してみるに、これも嫌だった。

大混雑のお店の中、ほかの店員さんやお客さんに注目されながら店長さんに丁寧に謝罪され商品を受け取る私。(妄想中)

こっちのほうが恥ずかしすぎるし、絶対にもう入店できない。

お店の体裁的にもほかのお客さんの目に触れることなく対応できる方が良いだろうし、“客と面識のない管理職が自宅まですっ飛んで行く”という対応がおそらく正解なのだろうと、私は思った。

丁寧に謝罪いただきさらにはお詫びの品までいただくもんだから、私的にはわざわざ届けていただいて申し訳ないという気持ちに、僅かな罪悪感がプラスされるわけなのだが、お店的にはこれで「対応完了!」と区切りをつけれるだろうから、割り切って頂戴することにする。

今後同じミスをしないよう、あの新人さんにはぜひとも頑張ってほしいと、陰からエールを送る。